アルツハイマー型認知症
認知症の中でも発症率の高いアルツハイマー型認知症は、脳のインスリン抵抗性の発現による、メタボリックシンドロームの一つ、3型糖尿病であると言われています。正常な脳では、インスリンがアミロイドベータ由来拡散性結合物質(ADDL)の神経細胞結合を阻止、脳の機能を守ります。インスリンは、糖の取り込みを促進、エネルギーを作り、脳細胞のシナプス結合を強め、学習能力や記憶の保持や神経伝達物質の制御、血管形成や血管の機能にも関わっています。ところが脳内のインスリン抵抗性が高まると、ADDLの結合が優位になり、エネルギー不足も重なって、神経細胞が劣化、機能障害が引き起こされます。つまりはインスリン抵抗性の発現がアルツハイマー型認知症を引き起こすのです。
血管性認知症
2番目に多い認知症、血管性認知症も糖尿病や脳卒中など、いずれも高血糖値、高血圧、高コレステロールなどに起因するメタボリックシンドロームです。つまり、インスリン抵抗性の発現によって、脳は徐々に機能を失っていくのです。