必須脂肪酸
必須脂肪酸とは、体内での合成が不可能か、可能でも微量にしか作れない不飽和脂肪酸のことで、必須アミノ酸、ミネラル、ビタミン類と同様に、食べ物から摂取しなければなりません。必須脂肪酸には、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸といったω—6脂肪酸と、α-リノレン酸、エイコサペンタエン酸 (EPA)、ドコサヘキサエン酸 (DHA)といったω—3脂肪酸があります。ω—6脂肪酸は、肉類を食べる人なら不足することはないのですが、多くの人がω—3脂肪酸不足になりがちです。また、魚介類の豊富なEPAやDHAは、様々な臓器で抗炎作用があり、継続的に摂取することでインスリン抵抗性を防ぎ、それによって、認知症を含むメタボリックシンドロームの予防に効果があると考えられています。EPAとDHAの日本人の推奨量は1日に1gですが、血中の中性脂肪の高い人は、1日に2~4g取ることが勧められています。つまり、日本人に親しみのある、サバやイワシを頻繁に食べることで、簡単にメタボ予防ができるわけです。ω-3脂肪酸の推奨量は、男性は1日に1.6g、女性は1日に1.1gです。ナッツやシード類をスナックやサラダに加えると取りやすいです。