カロリー制限は必要ない

 

カロリー制限が必要がない理由はたくさんありますが、いくつか書きましたので参考にしてください。。

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1. スナック菓子などの加工品は、カロリーを減らすために脂質を減らし、インスリンを上昇させるような物質(糊料、粘料などの炭水化物)を使っています。脂質は満腹中枢を直接刺激しますが、炭水化物はしないので、食べ続けて肥満の原因になる傾向があります。

2. たんぱく質の代謝には、摂取カロリーの約20−35%のカロリーが必要ですが、炭水化物や脂質は5−15%のカロリーしか使いません(1) (2)。つまり、100カロリーのタンパク質を食べると、実際の摂取カロリーは65−80カロリーなのに対し、炭水化物や脂質だと、85−95カロリーとなるわけです。

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3. 食物繊維は、食べ物が胃から小腸に行く速度を遅くし、インスリンの上昇を緩やかにします。また、水溶性繊維は、食べ物をネバネバで絡めて、消化吸収しにくくします。さらに、小腸に分泌された胆汁も巻き込んでしまうので、脂質の吸収を阻害し、胆汁の再吸収も阻害します。つまり、食物繊維豊富な食事は、そうでない食事に比べて、カロリーが低くなるだけではなく、体内のコレステロールを低くする効果があります。

4. 腸内環境は、人それぞれです。腸内細菌の構成比率の違いによって、カロリー吸収率が変わると考えられています(3)。また、同じ人でも、ストレスや激しい運動で交感神経が高ぶると、消化吸収効率が下がり、結果として摂取カロリーは下がります。逆に、食べ放題バイキングなどで、一時的にでも過食になると、腸内細菌の構成が変わり、太りやすくなると言われています(4)

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5. デンプンは、温度や熟成度によって消化率が変わります (3)。例えば、青いバナナの炭水化物は、炭水化物としてはほとんど消化されないレジスタントスターチというもので、腸内細菌の餌になりますが、熟成したバナナは炭水化物として消化吸収されます。ジャガイモは、冷えるとレジスタントスターチが増えるので、熱々のものに比べると、カロリーが低くなります。

6. カロリー制限だけで減量しようとすると、体内の最大の臓器、筋肉が減り、基礎代謝が減少するので同じカロリーでは体重が減らなくなります。筋肉が減ると免疫力が低下、疲れやすくなり、貧血などの症状も出ます。高齢者がカロリー制限をすると筋肉減少に拍車がかかり、転倒の危険が増し、生活の質が低下します。何度もカロリー制限している人は、結果として体脂肪率が高くなり、痩せて見えても糖尿病を含む成人病にかかりやすくなります。