インターバルトレーニングで若返る!

Robinson et al. Cell Metab. 2017 Mar 7;25(3):581-592 

運動が健康に良いのはよく知られていますが、どんな運動がどのような健康効果があるかはあまりよく知られていませんでした。今回の実験では、座りがちな生活をする30歳以下と64歳以上の計72人が参加、3つのグループに分かれ、重い負荷をかけたウエイトトレーニング(RT)、固定自転車での全速力を含むインターバルトレーニング(HIIT)、固定自転車を気楽に30分走る有酸素運動、のいずれか一つを週に数回、12週続けました。その結果、HIITの参加者、特に64歳位以上の人たちの筋肉に驚くべき変化が現れました。まずは、加齢に関わる多くの遺伝子が発現量を増大させ、タンパク質レベルでの若返りが見られ、細胞内のエネルギー工場、ミトコンドリアの数が増え状態も良くなりました。RTはタンパク質レベルでのみ若返り、有酸素運動のグループはそれほどの変化はなかったのです。つまり、若さを保つためには、短時間でも汗でびっしょり濡れるようなHIITが最も効果的であることがこの実験では証明されたのです。アメリカではどのジムでもHIITというグループクラスがありますが、固定自転車のクラス、スピンクラスが今回の実験に使われた方法に最も近いと思います。ロードバイクに乗られる方は、インターバルトレーニング以外にも、ヒルクライムで似た効果が得られます。